当サロンオーナー、田中義明によるエッセイ

NICAF’99に出展して  

 NICAF'は、内外のギャラリーが自分のところで取り扱っている作家の作品を紹介する現代アートのお祭りで、第6回目の今回は都庁跡に建てられた東京国際フォーラムで開催されました。

 今回は欧米からの参加が少なかったのが残念ですが、その代わり韓国から多くの参加があり、意欲的な展示を展開したため、あたかも日韓対抗戦の様相を呈していました。ギャラリーの数では優勢な日本勢ではありましたが、同じく不況にあえぐ両国にありながらも、将来に賭ける意気込みの点では韓国勢の方が遥かに上だという意見が多かったようです。

 バブル期の絵画投機と美術館建設ブームによる業界の活況を経験した後、一挙に氷河期を迎えた日本の老舗のギャラリーが、元気を取り戻すにはもう少し時間が掛かるでしょう。しかし、日本でも、新しいギャラリーの在り方が模索されているのも事実です。それは絵画を投資価値や作家の有名度で評価するのではなく、誰の作品でもその絵が気に入れば自分の部屋に飾りたいと思うアートファンの増加を確信して、アートファンと作家の縁結びをしようとするギャラリーの出現です。

 私どものギャラリーでも、自分自身が欲しいと思う絵を描く作家を探してきては、自信をもってアートファンにご紹介するパイプ役を果たしたいと思っています。今回のNICAF'では前回に引き続き江屹、カジ・ギャスディン、江幡三香の3人の作品を紹介しましたが、100位の出展ギャラリーの中で、私どもの展示は来場者の間でかなり評価が高かったと応対を通じて実感しました。オープニングの挨拶で来場された石原都知事も、私どもの展示作品については関心を持たれ、作家にいろいろ質問をしておられました。