当サロンオーナー、田中義明によるエッセイ

村おこしに一役かったミチコ・イタタニ

 今年の6月末から7月にかけて、当ギャラリーで個展を開かれたミチコ・イタタニさんが、静岡県の山奥の春野町の村おこしに大変な貢献をされました。10チャンネルのニュースショーで10分位取り上げられたので御覧になった方もおられると思いますが、ミチコさんは若い頃に渡米され、現在はシカゴ美術大学の教授として教育と創作活動に活躍されている方です。

 向うの大学は何年か勤めると、一年間自由な研究のために休暇がとれるのですが、ミチコさんはそれを使って春野町での創作活動に入りました。町長をくどき、町の廃校を借りての自炊生活です。25年間のアメリカ生活で日本語まで英語っぽい発音になった変な日本人アーティストを遠巻きにしていた地元の人達も、ミチコさんの気さくで飾らない人柄にすっかりなつき、皆んなで応援するようになりました。ボランティアのグループができて、沈滞気味だった春野町をこれを起爆剤にして活性化しようということになりました。

 先日家内と春野町のフェスティバルに行ってみました。ミチコさんの絵は防火の神様として全国的に有名な秋葉神社他町内7ヶ所に展示されていました。秋葉神社では巾13mにも及ぶ壁画のように大きな朱色の作品の中に彼女のモチーフであるプロレスラーのようなムキムキマンが天空でくんずほぐれつしていました。アメリカではそういう彼女の強烈な作品を見て、作家が女性だと分らず、批判家も彼女に会うまでは「彼の作品は・・・」と書いてしまうそうです。

 この大プロジェクトをプロデュースしたのは当ギャラリーコンサルティングもしてくれている当麻麻昭子さんでした。