当サロンオーナー、田中義明によるエッセイ

フランス美術館巡り(9)ニースの現代美術館

 マチス美術館に行く途中、コンテンポラリーアートのミュージアムという看板が目に入り予定外だけれどちょっと覗いて見ようということになりました。できたばかりのピカピカの美術館です。

 古いビルに囲まれてはいますが、隣接するコンベンションホールと劇場とこのミュージアムだけがアートっぽい現代建築になっていて異次元の世界を構築していました。

 ミュージアムの前庭には、ミロの絵から飛び出して来たような赤や黄の大きなオブジェが置かれていて雰囲気を出しています。

 美術館の中はかなり広く、企画展と常設展に分かれていました。中は現代アートとあって観光客の姿は見えず、美術を専攻しているらしい若者がメモを取りながら熱心に鑑賞している位で、ガラガラでした。

 自転車を四角くプレスしただけのもの、がい骨のような人が寝ているベッドなどこれがアートかと思うような作品も多かったのですが、それらが広い展示室の中でレイアウトされてライティングされると、なんとなくやっぱりアートなのかなと思えるから不思議です。でも何点かは本当にいいかなと感ずるものもありました。

 この美術館は屋上がとても面白いのです。凸凹の屋根の上を散歩できるようになっていて、そこからニースが360度のパノラマです。これだけでも入って良かったと思いました。