当サロンオーナー、田中義明によるエッセイ

学芸員とギャラリー経営者

 本誌のリレー筆談にも登場していただいた安房博物館長が、「学芸員であること」という論文で、美術館や学芸員の歴史を振り返り、あるべき姿を展望して居られます。大変含蓄のある主張ですが、ここではその一部を拝借して一口話をまとめてみました。

 私もつい最近まで「学芸員て何だろう」と思っていた1人ですが、現在では「かっこいい仕事100選」の上位を占める若者にとって人気の職業だそうです。学芸員を主人公にしたアニメもできているそうで、女子大生が殺到しているといいます。

 デパートのエレベーターガールやバスガイド、スチュワーデスや宝塚、ニュースキャスターや学芸員というように、ギャルのあこがれの職業が変遷してきているのを見ると、日本経済の発展や日本の文化・価値観の変化を見事に反映していることが分ります。

 私の家内はギャラリーアートサロンⅡの実質的な経営者ですが、銀行員、喫茶店、レストラン経営(現在も継続)、ギャラリーの経営とこれもまた女性の年齢に応じたその時代のあこがれの職業を渡り歩いてきています。銀座のギャラリーのほとんどが女性経営者で、中年女性にとってはまさにかっこいい仕事のようです。

 ところで立派な学芸員になるためには、3つのO(オー)が不可欠だといいます。それは「おっちょこちょい」、「おせっかい」、「おひとよし」です。ギャラリー経営者も類似の仕事なので、家内に当てはめてみるとまさに優等生です。しかし、わがギャラリーが経営的にうまくいっているとは思えません。「おかねの勘定ができる」というもう一つのOも必要のようです。